co・op米麦あわせみそ

大豆・米・大麦。三者の力を最大に引き出した日本の味!

水分をじゅうぶんに含ませて蒸し上がった大豆。

いくつもの隠れワザがモノを言う、
伝統の味噌造りがここに

ホイルに鮭ときのこ、にんじんなどの野菜を並べ、味噌にみりんと砂糖を合わせたたれをかけてグリルした『ちゃんちゃん焼き』は秋におすすめの一品。
完成した味噌を商品に充填するため別のタンクへと移します。それにしてもすごい量!

朝、起きぬけの体にじんわりと沁みる味噌汁。夜、一日の疲れをほっと癒す味噌汁。味噌のある国に生まれてヨカッタ。そうしみじみ思う今日この頃。皆さん、おいしいお味噌いただいていますか? 
家庭の味を決める味噌ですから、わが家はコレ≠ンたいな定番がどのお宅にもあると思いますが、「この味噌なしでは生きてゆけない!」と感じている組合員さんも多いであろう今回の商品。おなじみフンドーキン醤油鰍ェ製造している『米麦あわせみそ』です。
日本の気候風土あってこその味噌造りを支える技術。昔ながらの職人ワザを守りながら、効率的に大量の味噌を生産しているフンドーキンはさすが、九州が誇る一大醗酵食品メーカーであります。
味噌工場ではちょうど仕込みの真っ最中。こっちは浸漬した大豆を軽く煮た後、高圧で蒸してミンチ状につぶすライン。あっちはよく洗った米と大麦を蒸気で蒸していくライン。実はそれぞれの工程に隠れワザがあるそうで…。
「大豆を煮た後にあえて蒸すのは、旨味をしっかりと閉じこめるためなんです」「米と大麦は別々に麹を仕込むのが一般的ですが、うちではそれぞれの粒をつぶさず、味わいや香りが逃げないようにとの配慮から原料の段階で混ぜ合わせています」。さらに、米と大麦を2度蒸し≠キることで芯まで完全に蒸すことができ、旨味と甘味が絶妙なバランスで麹ができあがるそうで、これはもともと酒屋から始まったフンドーキンならではの技術の応用なのだとか。
蒸した米と大麦を45時間ほどかけてできた麹に大豆を合わせ、繊細な温度管理の中で仕込むこと約2カ月。大豆の風味に米と大麦の味わいが生きた『米麦あわせみそ』の完成です。
健康への関心の高さから、このところあらためて注目されている発酵食品。その代表ともいえる味噌がこんなにも私たちの身近なところで、このように大切に造られているのですから、やっぱ日本人に生まれてヨカッタ、ですね。

仕込んでから完成までに約2ヵ月。ワザと時間がかなめの味噌造り

原料の大豆(左)と大麦。絶品の味噌のためにこれからいい仕事をします。
大豆は選別後、洗って軽く煮た後、ふっくらと蒸し上げます。
蒸した大豆は麹と合わせ醗酵しやすくするため、3oのミンチに。
蒸した米と大麦は麹菌をつけて30度程度に調節した室(むろ)で麹に。
大豆と麹を混ぜ合わせます。麹が多いほど甘い味噌になるのだとか。
2tのタンクに仕込み。ここから温度管理の整った部屋で約2カ月。
でき上がった大量の味噌を別のタンクへ。いい香りが広がります。
防腐剤不使用のため炭酸ガスが出ないようアルコールを加え、充填。

コープ九州の生活情報誌クリム12年9月号より

 

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