型に入れる前のできたてのチョコレート。トロトロなめらかです。
お皿に入れてテーブルの上にでも置いておくと…。仕事の合間や食事の後に、気づけばちょくちょくつまんではその上品な甘さにほっとひと息。きめの細かさとなめらかな口当たりと、絶妙なミルクの加減と、スーッとした口溶けのよさ。生協のスタッフで同じ価格帯のチョコレート数種類を食べくらべた時にダントツの人気だったという『co・opファミリーチョコレート』。その工場にお邪魔して、複雑な製造を目の当たりにした時、日頃から口にしているチョコレートというお菓子の奥深さにあらためて気づかされました。
皆さん、チョコレートがどうやってできているか知っていますか? 簡単に言うと、こうです。皮を取って砕いたカカオ豆を炒ったものをカカオマスの工場でブレンド→すりつぶしてカカオマスに(この状態で工場に入荷)→ミルクや砂糖、カカオ豆からできるココアバターなどを加えて混ぜ、さらにすりつぶしてよりなめらかに→しっかり練り上げて香りを出す→テンパリングによってチョコレートの温度を調整→型に流す。
原料の主成分がカカオ豆であることを考えると、チョコレートは限りなく自然の恵みに近い食品であるとわかります。
「チョコレートはむずかしく言えばココアバターの結晶で、豆から作るものですから、一定の品質に保つためにはとても手間と時間がかかるのです」と、叶ウ栄デリシィの方はしみじみおっしゃっていましたが、正直なところ、その技術のすべてはなかなか完璧には理解できず…。
ともあれ、工場の中は甘い香りで満たされていて、ライン上に四角い型に流され冷やし固まったファミリーチョコレートがつぎつぎとでき上がっていく光景に、誰しも目が釘づけになるのではないでしょうか。ひとつつまんでみてくださいと言われ、できたてをいただきました。「チョコレートはできたてとある程度時間が経ったものとでは味が違うんです。だいたい2〜3週間ほど経つと生地が落ち着いてさらにおいしくなるんですよ」。チョコレートの奥深さ、さらに実感です。
コープ九州の生活情報誌クリム13年2月号より