醤油ベースの昔ながらの味付けで煮る里芋。山形の芋煮を再現しているところから、山形風芋煮≠ニいうネーミングに。
1食分が500〜600kcal、食塩は3.5g以下。農林水産省の食事バランスガイドに沿って栄養のバランスを考えた「co-op食事バランスセット」がヒットしているのをご存知ですか? 和・洋・中と多彩な献立で、種類は全部で20前後。その中の13〜15種類を手がける日東ベスト鰍フ協力工場は、岩手県大船渡市にあります。津波で2つの工場が全壊し、昨年末から新工場での再稼働を開始。今回は、一番人気の『栗ごはん&山形風芋煮セット』の製造を取材しました。
生協の栗をたっぷり入れ、もち米を混ぜて炊き上げた栗ご飯。里芋と牛肉をメインに、にんじんやいんげん、ごぼうなどを彩りよく加えた芋煮。切干大根や枝豆などの野菜と鶏ささ身をごまマヨネーズで和えたごまマヨサラダ。工場内のあちこちで中身の製造が行われています。
こっちの鍋では煮上がった里芋がいい匂いを漂わせ、あっちの鍋では牛肉の煮付けを開始。向こうではサラダの具材をあえる作業中。その名の通り、栄養のバランスがしっかり考えられていて、彩りにも気を使っているのがよくわかります。お弁当は見た目も重要です。
「おかずの素材や調理法にも相当こだわりました。レンジで温めておいしくいただくレシピの工夫も欠かせません」
薄味でもしっかりと旨みを感じられる味つけ、一つのお弁当の中での味のメリハリ、レンジ加熱しても味の重なりが気にならないおかずの組み合せ…。挙げるとキリがありませんが、もうひとつ、このお弁当の大きな特長の一つに、野菜がふんだんに使われていることがあります。
「芋煮に6種類、サラダに3種類の野菜を。実はこのサラダも自信作なんです」
レンジで加熱してもおいしくということで、ごまや醤油を加えた和風の味付けで、珍しい切干大根の食感がアクセント。
最終のラインでは、製造を担う地元のお母さんたちが手作業で丁寧に盛り付けていました。その姿に、お弁当への並々ならぬ愛情を感じずにはいられません。
コープ九州の生活情報誌クリム13年7月号より