国産豚肉でつくった酢豚セット

好みの野菜を加えるだけ。豚肉とタレに隠された、おいしさのワケとは!?

角切りにし、下味をつけた豚肉。より味がしみ込むよう、容器を真空にして撹拌。家庭で作る際に、お肉に手で調味液をもみ込むようなイメージです。

カリッと揚げた豚肉と鶏ガラベースのタレの、
強力タッグが生んだ逸品

自家製のタレは、地鶏のガラをぐつぐつ煮込んだスープがベース。昆布、いわし節などの素材の旨味も、十分味わえます。
好みの野菜をアレンジして、カンタン調理!

家族の大好物だし、ときどき無性に食べたくなる。とはいえ一から家で作るとなると、かかる時間と手間にどうしても二の足を踏んでしまう…。家庭料理の中の酢豚といえばまさに、そんな位置づけではないでしょうか。
今回は、この商品がきっかけで生協に加入したという組合員もいるほど人気の「酢豚セット」です。調理済みの豚肉とタレがセットになっているので、いただく際には好みの野菜を加えて炒め、タレを絡めるだけ。こんなに簡単でいいの? と思ってしまう手軽さですが、いえいえ、利便性だけなら同じような商品はゴマンとあるこの世の中。注目していただきたいのは、そのお味です。
まず豚肉。大きすぎず小さすぎず、ほどよいサイズの豚肉は国産100%。塊を仕入れて、工場で約25ミリに角切りし、醤油やしょうが、酒などでしっかり下味をつけます。で、コーンスターチをまぶして、大豆油でカラッと揚げれば完成(工場内のフライヤーのライン、揚げたての香ばしい匂いがたまりませんでした)。
衣には片栗粉ではなく、あえてコーンスターチを使用。その理由について担当者曰く、「コーンスターチは片栗粉よりカラリと揚がるし、歯ごたえのある衣がよりおいしいんです」。
そして、タレ。あまりの人気に、カタログではしばしばタレのみの企画もあるほどですが、なるほど。その製造を見れば一目瞭然でした。なんと、タレのベースは地鶏のガラスープ。しかも、工場で地鶏ガラを煮込んで作ったものです。巨大な釜に大量の地鶏のガラが投入され、ぐつぐつ煮え立つスープ。レストランの厨房さながらの光景に見とれていると、担当者からさらに驚きの説明が。
「このスープ、昆布にいわし節、地鶏のガラでトータルで約4時間煮込むんです」。なんという手間のかけ方! こうしてできたスープに、砂糖や塩、酢などを加えてできたのが、「酢豚セット」秘伝のタレというわけです。さらに、もうひと言。「完成したタレに片栗粉を加えた後は、加熱しないので風味が損なわれませんし、調理の際にタレがサラッとしているので具材に絡みやすくなります」。
合わせる野菜はお好みで。ボリュームたっぷりの具材もおまかせの、多めのタレもうれしいところです。

塊で仕入れた豚肉を、カッターでカット。赤身と脂身がほどよいバランス。
まずは大まかに切り、その後、角切りに。きれいな肉色が印象的です。
角切りにした豚肉を巨大な容器に入れ、醤油やしょうが、酒などで下味をつけます。
下味つけは、肉がつぶれないよう500kg入る容器にあえて150kgしか入れずに撹拌。
コーンスターチをまぶした後、揚げる前に形のくずれたものや筋などを取り除きます。
170℃弱の油で、カラッと揚げます。思わずつまみたくなる香ばしい匂い!
別のラインでは、タレを製造中。たっぷり入った地鶏ガラが煮え立つスープ。
地鶏スープに、調味料や片栗粉を加えて完成したタレを、100gずつの小袋に充填。
揚げたての豚肉は、味わいをギュッと閉じ込めたまま急速冷凍後、袋詰めにして包装。
工場の前を流れる肱川の支流。周囲は鮎が釣れるほど、のどかな環境です。

コープ九州の生活情報誌クリム14年10月号より

 

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