ビッグチキンカツ

衣サクサク、お肉ジューシー。お手軽調理でアレンジいろいろ。食卓の、まさにビッグな存在

仕入れた胸肉は、ていねいに皮をはぎ、余分な脂を手で取り除き、カットして形を整えます。

あくまで手作り感に
こだわるレシピの中に、
プロのコツをプラス

味液に一晩浸けた肉に、まんべんなく衣をつけて、-40℃で急速冷凍すればできあがりです。
塩こしょうでマイルドな味がついていますが、好みでタルタルソース、ポン酢?油などをつけても美味。

お口の中にまずやってくるのが、サクサクッとした衣。油っぽさのない、軽い歯ごたえです。断面を見ると…なるほど。衣はあくまで薄く、手作り感いっぱい。揚げ物における衣の存在はけっこう重要ですが、これならあっさり系を好む方にも安心でしょう。そんな衣に包まれたお肉はというと…。さっぱりとした鶏肉の旨みに、何より驚いたのはそのジューシーな味わい。むね肉に敬遠されがちなパサつき感のない、しっとりとした食感が、薄い衣と絶妙なバランスを保っています。
日本人の鶏肉の消費量はご存知の通りもも肉が圧倒的。ですが、ヨコオ製造の「ビッグチキンカツ」を食べると、きっと多くのもも肉ファンも、むね肉のおいしさにあらためて気づくのではないでしょうか。
何しろこの商品、発売以来20年以上にわたるロングセラーですから、その実力は推して知るべしでしょう。
ヨコオフーズによると、そもそもビッグチキンカツの開発は、「国内で消費が伸び悩むむね肉を、なんとかして人気商品に加工したかったというのがきっかけでした」
原料は九州産を中心とした、約50日飼育で肉質もやわらかい国産若鶏。製造方法は家庭で作るカツとなんら変わりませんが、プロのレシピのコツは、「肉をよりジューシーに仕上げるため、塩こしょうベースの調味液に浸けた肉を、一晩じっくりねかせています」
そして、開発時の課題として持ち上がったのが、むね肉の厚さ問題。むね肉は厚さが均等でないので、そのまま使うと調理の際に加熱ムラが出てしまいます。そこで考えたのが、肉の厚みを均一にスライスすること。なんと、ビッグチキンカツに使える部分はむね肉1枚のたった40%なのだそうです。これはかなり衝撃的な数字ですが、「残りの60%は、チキンナゲットの原料として使っています。生協の他の商品とうまく連携できるからこその、ビッグチキンカツなんです」
ところで、お気づきの方もいらっしゃるでしょうか? 「ビッグチキンカツ」という商品名について。“ビッグ”はサイズ感を表しているのではなく、味わいや揚げ物としてのヘルシーさ、調理の手軽さなど、すべてにおいて“ビッグ”というイメージなのだそうです。組合員の声の中には、カレーやどんぶり、サンドイッチ、手巻き寿司などにアレンジできるという声も多く寄せられているそうで、確かに家庭の食卓における“ビッグな存在”であることは間違いありません。

まずは、仕入れたむね肉をラインに並べます。色もきれいでかなり大きい、立派なお肉にびっくり!
1枚1枚ていねいに皮をはぎ、余分な脂を手作業で取り除いたむね肉。カットの工程へ送られます。
カットして均一に形を整えた後、筋切りして調味液が染み込みやすくします。
このように、調味液に浸して一晩ねかせることで、じっくり味が染み込んで、肉がやわらかくなります。
調味液に浸した肉を、1枚ずつ手でラインに広げます。この後、いよいよ衣つけに入ります。
衣つけ完了! サクサク感を出すため、あえて粗いパン粉を使っているのも大きな特長。
トンネルフリーザーで急速冷凍。あっという間にカチコチのビッグチキンカツが完成しました。
フリーザーから出てきたカツの衣のつき具合や形、重さをチェックしながら、包装のラインへ。
この日は7個入りを製造。ラインの両側から、3個と4個に分けて置いたカツを包装します。

コープ九州の生活情報誌クリム15年11月号より

 

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