牛肉、白菜、ねぎ、にんじん、豆腐、椎茸。具材は麺の上に手でのせていきます。
一人鍋というのが、静かなブームを呼んでいるようです。本来、鍋というと大勢で食卓を囲んで…というイメージがありました。が、よくよく考えてみれば、手間がかからず栄養バランスのいい鍋料理は、ひとりの食事のときにも便利だったりもします。そんなわけで今、生協でもにわかに人気となっているのが一人前の「牛すきやき鍋」。甘辛く味つけした牛肉に、白菜、ねぎ、にんじん、豆腐、椎茸。さらにうどんも入って、ボリュームたっぷり。1食でお腹満腹、ココロ満足という商品です。
製造しているのはおなじみ、コープのロングセラーで、具付のちゃんぽんを手がけるキンレイ。そう、この「牛すきやき鍋」もちゃんぽんと似たスタイルで、つゆとうどんの上に具材をのせて冷凍しています。調理はいたって簡単、袋から中身を出して、そのまま鍋に入れて加熱するだけ。水を加える必要すらありません。
できる限り手早く調理できて、なおかつおいしく食べていただきたい。となると、製造にはそれだけ手間がかかるわけで、現場では随所にこだわりと工夫が展開されていました。
まず、すきやきの味の要となるつゆは、北海道産の昆布をふんだんに使って、じっくりとっただしに清酒やみりん、こいくち醤油などで味つけ。麺も自家製で、やや固めでコシのある、すきやき鍋専用のものを製造。具材のメインとなる牛肉は、生で仕入れ、自社で甘辛く味つけしています。
そして、これらを一人前ずつ冷凍する際にも、老舗の冷凍鍋メーカー・キンレイならではのアイデアが光っていました。まずはつゆだけ先に冷凍し、その上にうどんと具材をのせて、さらに冷凍するという、あえての二度手間を採用しているのです。この手法は、キンレイによると 「すべてを同じタイミングで冷凍すると、調理の際に同時に加熱されてしまうため、具材に火が通ったときにはうどんが煮えすぎてしまうんです」
この、2段階の冷凍によって、家庭で加熱した際につゆ、うどん、具材と順番にほどよく火が通り、それぞれベストな状態でいただける、というわけです。
甘辛い牛肉に、つゆがしっかりしみたシコシコのうどん、そして具材、文句なしのおいしさ! この時期、幾度となく訪れる「今日はすき焼き食べたい気分」のときのために、ぜひ冷凍庫に。卵をおとすのも、おすすめです。
コープ九州の生活情報誌クリム15年12月号より