徹底した低温作業で鮮度を保って加工。超お手軽!ごちそうまぐろ丼の具

甘めのたれも人気の秘密。手巻き寿司にもどうぞ。3個入り〜6個入りまで規格もいろいろ。
遠目で見ると魚の切り身には見えないほど、−10℃といえどもカチンコチンです。

この商品はもう13年間製造させていただいてますが、全国の生協の中でコープ九州さんでの企画が一番多いですね。
ご飯にのせて、ねぎとのりを添えればごちそう! この手軽さはすごくうれしいです。茶碗や丼に合う丸い形がミソですね。
最初は苦労しました。当時、工場に丸い型がなかったので、手作業で型抜きしながら…(笑)。
原料のきはだまぐろとめばちまぐろの味の違いというと?
きはだは脂が少なめでさっぱり系。めばちは皮などに脂が含まれていて…いわゆるトロ≠ニ呼ばれる部分ですね。
漁獲時期はあるんですか?
日本近海で年中、操業しています。ただ、獲ったまぐろが直接ここに届くわけではなく、一旦静岡県にある弊社の工場で一次加工されたものが届きます。
一次加工?
マイナス50℃に冷凍したまぐろの内臓や頭、尻尾を落として、約10p角にカットするんです。その状態で仙台工場に入荷します(@)。

工場の加工ラインにて

届いたまぐろは石のように凍ってますから、加工しやすいようマイナス10℃程度まで解凍します。
マイナス10℃といっても、まだカチンコチンですね(A)。
まずは気泡の立った4層の洗浄機に順番に入れて、表面の洗浄や殺菌をします(B)。それから、血合いや残骨などを取り除くトリミング作業です(C)。
包丁でカットするんですね。
そうです。目視で確認しながら、血合いや残骨、筋などを切り落とします。素早い作業ではあるんですが、一つひとつ見落としがないよう入念に。
手でなでるようにして触るのは、手の感触で骨を見つける感じ?(D)
そうなんです。で、再びシャワー殺菌して、サイレントカッターでミンチ状にします(E)。
たたき身ですね。カットする途中でまぐろにかけている粉と油、あれは何ですか?
粉はビタミンを配合している酸化防止剤、油は魚油です。
魚油? 魚の油ですか?
まぐろのたたきなどの加工品には、パサつきを抑えて味わいをよくするために油を加えます。普通は植物油が多いんですが、生協ではよりおいしさを出すために魚油を使います。いわしなどの小魚の油ですね。
へぇ、知りませんでした。
ミンチ状になった身は、丸い型の充填機に入れて、出てきたものを一つひとつ個包装します(F)。
いよいよ完成しました!
いえ、いえ(笑)。さらにそれをマイナス45℃の冷凍庫でひと晩冷凍しなければなりません(G)。そして翌日、たれとともに外袋に詰めれば完成です。

見学後、再び会議室へ

まぐろの加工は温度と時間との闘いなんです。温度にとても弱い魚で、すぐに色に出てしまう。うちではすべての工程をマイナス温度帯で迅速に行うことを徹底しています。
温度には細心の注意を。
静岡からまぐろを運んでくるときや商品を各生協へ配送するとき、トラック内の温度もかなり厳しく設定しています。
となると、家庭での保存も…。
はい! できるだけ、冷凍庫の奥の方でお願いします
たくさんの方にお出迎えいただき、見学前に商品の概要を説明していただきました。
静岡工場では、水揚げされたまぐろを−50℃の超低温冷蔵庫で保管。カットする際は、電動のこぎりのような機械を使います。
約10p角にカットされたまぐろが箱詰めで届きます。ここから作業スタート。
まずは4層の洗浄機に入れて、洗浄と殺菌を繰り返します。
洗浄機から出てきたまぐろを、一つひとつ確認しながらトリミング(血合いや骨などの除去)します。
トリミングの説明を聞きました。「血合いや残骨などを、こうやってカットしていくんです」
手でなでるように触って、その感触で残骨がないかを確かめます。
サイレントカッターにまぐろを入れれば、あっという間にミンチ状にカットされます。途中で酸化防止剤と魚油を投入。
充填機に入れると、40gずつ丸い型で型抜きされて出てきました。
個包装されたまぐろは−45℃でひと晩、冷凍保存。

コープ九州の生活情報誌クリム16年8月号より

 

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