やわらかい豚ひれ肉に秘伝の味噌をたっぷり塗りこんだ、贅沢なステーキ

素早く黙々と続ける手塗り作業。機械もかなわない正確さと速さです。
厚切りでボリュームたっぷり!
ご飯がすすみます。

コープの「豚味噌ステーキ」は相変わらず人気ですが、今回の取材は「豚ひれ味噌ステーキ」ですね。
「豚味噌ステーキ」の製造は30年近く前からになりますね。ひれ≠ヘ比較的、新しい商品ですが、おかげさまでこちらもご好評をいただいています。
なんといってもこの厚切りのお肉がうれしいですね。
やわらかい部位ですから、あえて厚切りで。
食べ応え充分!
お肉を一定の大きさに、そして少しでもリーズナブルにということで、この商品は成型加工した豚肉を使っています。
成型加工肉というと?
こちらでご説明しましょう。

製造ラインにて

これが成型加工肉です(@)。細長いひれ肉をつなぎ合わせるために、棒状の袋に入れて丸く形を整えたものです。
ソーセージみたい。
まさに、大きなソーセージのイメージですね。
これを冷凍するんですか?
はい。マイナス25℃で冷凍したものをマイナス5℃まで解凍し、約1pの厚さに切って、味噌を塗ります(A)。
まさかとは思いましたけど、味噌は手で塗っているんですね?(B)
よく驚かれるんですが、じつはそうなんです。このような作業は機械化はなかなか難しいですし、以前、試したこともあるんですが、やはり手塗りのほうがきれいですね。
なるほど。皆さん、スピーディで手際がいい(C)。
ちゃんと塗れるようになるまで、だいたい3カ月ぐらいかかりますね。これ、意外と難しいんですよ。決められた量の味噌を素早く手に取って、お肉の両面に同時に塗るんです(D)。表は厚く、裏は薄く塗るのがコツです。
きれいに塗っていますね。やわらかいひれ肉を一枚ずつ手のひらにのせて、お肉をつぶしたり変形させないように丁寧に塗るというのは、機械ではできないのもわかる気がします。
味噌を塗ったお肉は8枚ずつ専用のトレーに並べて、外装に入れて(E F)。
はい、これも手作業です。
そして真空包装機にかけて冷凍します(G)。

会議室に戻って

ところで、お味噌はどういうものを使っているんですか?
じつはこの商品、味噌に非常にこだわっておりまして。長野県の善光寺の門前で100年以上味噌造りをしている「すや亀」という老舗の味噌なんです。
おいしさの秘密はお味噌にもあるんですね。
このお味噌に水飴などを加えて、お肉に合うタレに仕上げております。
家庭での調理のコツを教えていただけますか?
味噌は焦げやすいので必ず中火で。クッキングシートや生協さんの「くっつかないホイル」を敷いて焼くといいですよ。
野菜を加えて焼いてもおいしいでしょうね。
もちろんです。そうそう、組合員さんからもいろんなアイデアをもらっていまして。たとえば、お肉は味噌を落としてカツにして、落とした味噌で野菜を炒めるとか、そのまま鍋に入れて豚味噌鍋にするとか。野菜といっしょに焼いてサンドイッチの具にするという方もいらっしゃいました。
お弁当にもいいですよね。
ぜひぜひ。ご飯にもお酒にもぴったりですから。
北日本ホーム食品・工場長の片野義昭さん。丁寧にわかりやすく商品のことを話してくださいました。
大きなソーセージのような成型加工豚肉。これを冷凍して解凍し、カットして使います。
成型加工肉を、高速裁断機という機械で素早くカット。
味噌は1枚ずつ、手で肉に塗ります。作業は女性の方ばかり。細かい手仕事はやはり、女性のほうが得意なのでしょう。
コツを覚えるまでに約3カ月かかるという、手塗りの技!
味噌を塗ったお肉は、トレーに8枚ずつ並べます。
外装に入れるのも、一つひとつ丁寧に手作業です。
これが真空包装機。
いよいよ完成間近です!
完成した商品をダンボールに詰める前に、印字や真空状態、袋の口の接着などをチェック。
従業員の作業服はつねに清潔に保たれています。腕カバーとエプロンは、28℃に保たれた部屋で消毒・乾燥しています。
毎日行われている官能検査の様子。製造した商品を実際に調理して従業員が食べて、見た目や味、臭い、色などをチェックします。

コープ九州の生活情報誌クリム16年9月号より

 

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