少人数での手造りで、随所にこだわりが光る、圧倒的人気のキムチ

1枚1枚、調味液を手で葉の間に入念に塗り込んでいきます。その素早さと手際のよさにびっくり!
「手造りキムチ」はいろいろな料理のアレンジも。

「手造りキムチ」がコープ商品になって1年半、おかげさまでたくさん注文をいただいています。ほとんどの行程が手造りなので、毎回の製造量が工場のキャパぎりぎりなんですが(笑)それもうれしい悲鳴です。
なんといっても、コープ九州の共同購入でしか買えない貴重な商品ですからね。
日本で売られている一般的なキムチは、刻んで塩漬けした白菜にキムチ液をかけるというイメージですが、私どもの場合は葉の1枚1枚に濃厚なキムチの調味液をていねいに塗り込んでいくんです。
だから! 味がしっかりしていて、すごく食べ応えがあります。
今日来ていただいているのはうちの協力工場で、キムチの漬け込みまでを行っています。さっそくご案内しましょう。

加工工場にて

白菜はまず縦ふたつに切って、表面を軽く洗って塩をして、2〜3日おきます(@)。十分しんなりしたら、3層の水槽で振り洗いするんです(A)。
ていねいに洗っていますね。
葉と葉の間に小さな虫や泥が入りこんでいることがあるんですが、塩漬け前は株がギュッと固くて中まで洗えないので。
それで塩漬けしてやわらかくなってから…。
はい。白菜は意外と扱いが難しくて。洗った後、今度は包丁で傷などを取り除く作業です。私たちは“ゴマ”と言ってますが、特に気温が高い時期の白菜には黒い斑点がつきやすいんです。味に遜色はありませんが、やはり見た目が悪いので、葉の1枚1枚を見ながら傷やゴマを取り除いていきます(B)。
かなり念のいる作業ですね。
漬け込みが始まりますよ。これがキムチの調味液です(C)。液というか、みそぐらいの固さですね。このキムチ液を作業台に広げて、下処理がすんだ白菜をひとつずつ手に取り、葉をひっくり返して根元の白い部分にしっかり塗り込みます(D)。
皆さん、手際がいい!
「手造りキムチ」は7名の従業員ですべての作業をこなしています。皆30年以上のキャリアを持つベテランばかりですから(E)。
キムチ液の特徴というと?
2種類の唐辛子をブレンドしています。普通の粗挽きと、甘味が強い粉末を混ぜて辛味と甘味の絶妙なバランスを出すんです。あと、玉ねぎでさらにマイルドな甘味を加えて、アミエビやいわしの魚醤で旨みを出し、奥深い味わいに仕上げます。
漬け込んだキムチを翌日、愛知県みよし市にある工場に運んでカットして(F)、同じたれに絡めた貝柱、するめ、松の実を添えて包装という流れですね(G)。
大きくざっくり切ってあるのも特徴だと思うんですが。
うちでは白菜を最初に刻まず、株を半分に切って漬け込みます。刻むと中の水分が出て旨みも逃してしまう。大きく切るのは歯ごたえのこだわりですね。
本場韓国の作り方ですか?
韓国のキムチは時間が経つにつれて熟成がすすんで味が変わりますが、この商品は味が変わらないようキムチ液を調合しています。日本人は味が変わるとどうしても「傷んでる」と思ってしまいがちなので、そこは日本人の口に合うよう考えました。
いやぁ、本当にものすごい手間のかかりように驚きました。
11月には同じ調味液を使ったこだわりの大根キムチが発売されますので、こちらもよろしくお願いします!
「他の生協さんからも取り扱いのご相談をいただくんですが、なかなか大量に造れないもので…」と語る販売元の株式会社丸越・営業部の尾堂篤さん(左)と商品開発部の折戸章悟さん。
使用する白菜は、夏場は長野や北海道産、冬場は近畿や近隣の産地のものが多いそうです。
まず、機械で半分に切った白菜の表面を軽く水洗い。
塩漬けは2〜3日間。容器に白菜を並べ、10%の塩を加えた塩水をかけて、さらに上から振り塩をして250kgの重石をのせます。
塩漬けしてしんなりとした白菜。これはこれでおいしそう。
塩漬け後、ていねいに振り洗い。葉の隙間に入り込んだ泥などの異物を取り除きます。
葉を入念にチェックしながら、傷や黒い斑点を包丁でカット。
キムチ調味液は、見た目はまさに真っ赤なみそ。
一次加工工場では7名の従業員のチームワークで商品ができあがります。
漬け込み完了。翌日、愛知県みよし市の工場に運びます。
愛知県みよし市にある工場に運んだキムチを包丁でていねいにカット。
同じキムチ液を絡めた貝柱、するめ、松の実をキムチとともにトレイに。完成です!

コープ九州の生活情報誌クリム16年10月号より

 

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