弾力あるたこの食感とトロトロの生地。20年以上売れ続ける、驚異のたこ焼

キャベツは半分に切ったものを入荷後、みじん切りに。比重選別の後は目視でも異物チェック。
小腹がすいたときにも、家族でそれぞれ食べたい分だけチン!

このたこ焼は、皆さんがご家庭で作っているレシピとほぼ同じです。
具材はたことキャベツとねぎ、ですか?
あと、揚げ玉と生姜です。
まず、国産の白ねぎを一度洗浄して機械で輪切りにし、(@)選別した後、みじん切りに。キャベツは芯を取って2等分したものを入荷後、みじん切りにします。
白ねぎは珍しいですね。
いい旨みが出るんです。中国産のねぎも併用していますが、こちらは加熱しても風味がしっかり残るので欠かせません。
選別というのは?
ねぎもキャベツも泥などの異物が混じることがあるので、水に浸けて細かな砂など比重の重いものが混入しないように沈ませる「比重選別」をして取り除くんです(A)。野菜はその後、生地のラインへ運ばれます。
サラサラな生地ですね(B)。
小麦粉と卵、粉末と液体の2種類のかつおだしを10分ぐらい撹拌しています。
このたこ焼はトロトロの食感が人気ですが、ヒミツはやはり、この生地に…。
生地に含まれるでんぷんのなせる技です。家庭でこの食感を出すのは難しいでしょう。
先ほどの野菜と生姜は、この生地の中に投入します。そしてまんべんなく撹拌して焼成に入りますが、その前にたこの処理をお見せしましょう(C)。
たこは天然ものをベトナムから仕入れています。協力工場が現地にあり、その管理のもとで獲ったたこを下処理して、足と頭に分けて冷凍したものが工場に届くんです。
検品は1切れずつ、ずいぶん念入りなチェックですね。
たこには魚の骨とか海草が混じっていることがあり、それらはすべて異物になりますので、3人がかりで三重のチェックをしています(D)。
ちなみに、弊社のたこ焼きのラインはほとんど毎日、18〜20時間ほど稼働しているんですよ。
さすが人気商品!
こちらが焼成のエリアです。型に油を噴霧してたこを1切れずつ入れて生地を流し、揚げ玉を加えて焼き上げます(EF)。
最初に生地、ではなくてたこなんですね。
生地の後にたこを入れると、たこが生地で隠れて見えなくなってしまって、ちゃんと入っているか確認ができないので…。
確かに。それにしても、直火で焼くというのは意外です。
外側はカリッと、中をトロトロに焼くには、やっぱり直火が一番。この生地、すごくやわらかいので形がくずれやすいんですが、整った形のまま焼き上がるのもこの機械を使って直火で焼くところがミソです(G)。
10分程度でこんがり焼いたら、2段階に分けて凍結します(H)。最初は表面だけ、次に中までしっかり。形をくずさずに凍結するのも大変なんです。
この商品はアレンジがいろいろ楽しめるところも好評なんですよ(I)。ポン酢やだし汁でさっぱり食べてもいいですし、コープの卵スープに入れても、生地がスープを吸ってすごくおいしくなります。冷凍のまま揚げる揚げたこも、ぜひやってみてください。
揚げたこは外側がさらにこうばしくなって、ビールにもいけそう。50個入りなので、家族で好きなだけ食べられる満足感もうれしいですね。
こちらは国産の白ねぎ。一度洗浄して輪切りに。
輪切りにした後に比重選別します。
キャベツは半分に切ったものを入荷後、みじん切りに。比重選別の後は目視でも異物チェック。
これがたこ焼の生地。刻んだ野菜を入れて撹拌します。
ベトナム産のたこは、頭と足に分けてカットされた状態で届きます。
解凍して流れてくるたこを、3人のスタッフがルーペ越しに異物チェック。
焼成ラインではまず、油を噴霧した焼き型に機械で1切れずつたこを投入します。
生地を流し込んで下から直火で焼き上げます。
約10分で、こんがりきつね色に焼き上がりました。
2段階に分けて凍結。やわらかい生地を形をくずさず冷凍するのも技術が必要です。
50個ずつ計量して袋の中へ。つねに1万袋近くの在庫を確保しているそうですが、注文が多いと足りないことがあるとか。
試食タイムではいろいろなアレンジをいただきました。

コープ九州の生活情報誌クリム17年3月号より

 

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