コープ九州は、九州・沖縄地区の8つの生協の事業連合です。

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おいしいコープ探検隊

おいしいコープ探検隊(クリム17年11月号より)

味付数の子105g
無漂白数の子(醤油味)105g
無漂白塩数の子520g

取材協力/天生水産株式会社(佐賀県唐津市)
撮影/久保成人(St.Séek)

素材の持ち味と本来の食感が生きる、無漂白の数の子。
そのおいしさをこだわりの味付けで、または好みの味付けに

無漂白だからこそ、質のよい数の子を使っています。

製造メーカーに聞きました!
使用している原卵にはどんな特長があるのですか?
数の子は主に、ポリポリとした歯ごたえが楽しめる太平洋産と、やわらかい食感の大西洋産のものがあります。生協の数の子は、歯ごたえのいい太平洋産のみを使っています。
無漂白と漂白したものとで大きな味の差はありますか?
過酸化水素水で漂白することによって見た目の色は鮮やかになりますが、数の子本来の持ち味はどうしても損なわれてしまいます。無漂白の数の子は魚の持つ風味や旨み、香りをしっかり楽しめます。
無漂白でも生協の数の子に色の悪さは感じませんが…。
にしんの卵はもともと色がくすみがちなんです。逆に言えば、生協の数の子は漂白をしないので、最初から色のよい、上質のものを選ばなければならないということです。
一連の加工でもっとも気を使っている工程は?
味付けの数の子を作る際の脱塩工程ですね。塩分を完璧に抜いてしまうと、原卵の持つ苦味が出てしまいます。私どもでは約1.8%前後の塩分を残すことにこだわっていますが、この加減がなかなか難しいです。
調味液にはどのようなこだわりがありますか?
『味付数の子』も『無漂白数の子(醤油味)』も自社で開発・製造した調味液を使っています。かつお風味の〝味付数の子〟には隠し味に一味唐辛子を、〝醤油味〟の方には組合員さんにも親しまれているフンドーキンの醤油を使っています。

毎年のこととはいえ、お正月はやっぱりこれがないと始まらない、数の子。生協では10年以上前から“無漂白”にこだわった商品が人気です。
数の子は色がくすみやすいため、かつては見栄えをよくするために漂白して販売するケースが一般的でした。最近は無漂白のものも増えてきましたが、その先駆けとなったのが生協の数の子です。
原料はカナダで漁獲されたにしんの卵。厳しい基準をクリアした原卵のみ塩漬けされて中国に送られ、指定工場で異物などを取り除き、サイズごとに選別されます。その後、佐賀県唐津市の『天生水産』にて塩数の子や味付け数の子に加工されるという3カ国をまたいだ製造なのです。
工場では、入荷した数の子を3日間かけてじっくり塩抜き。その後、『味付数の子』はかつおだしをきかせた調味液に、『無漂白数の子(醤油味)』(エフコープと生協くまもと)は2種類の醤油をブレンドした調味液にそれぞれ24時間漬け込みます。一方の『無漂白塩数の子』は、家庭で好みの味付けができるよう塩漬けの状態で包装。
どのアイテムも、無漂白だからこその素材のおいしさを堪能できる、コープの自慢の数の子です。

【カナダにて】3~4月にかけて漁獲したにしんから原卵の取り出し。生協の基準に合ったものを塩漬けにして中国に送ります。

【中国にて】中国ではしっかりと異物を取り除き、サイズや色目の選別を行い日本へ輸送。

【以降、天生水産にて】中国からはこのように塩水に漬け込まれて天生水産の工場に届きます。

味付けする商品は脱塩後、かつお風味や醤油ベースの調味液に24時間じっくり漬け込みます。
※一度にたくさんの量を製造するため、型崩れしないように薄皮は取っていません。

漬け込みが完了した数の子は、形を崩さないようていねいに手で調味液から引き上げます。

ざるに広げて水気をきります。

包装パックの前に入念に異物などの検品を行います。

規格の重量を1パックずつ測ります。

トレイから包装パックへ移します。

袋の中には数の子と一緒に薄めた調味液も注入。

真空パックして、冷凍すれば完成!

※写真は味付けする数の子の工程です

コープ九州の生活情報誌クリム17年11月号より

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