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おいしいコープ探検隊

おいしいコープ探検隊(クリム17年12月号より)

甘さひかえめ伊達巻《ハーフ》 210g

取材協力/株式会社スギヨ(石川県七尾市)
撮影/久保成人(St.Séek)

砂糖にはちみつ、和三盆糖。
3種類の甘味を使った伊達巻は、手作りではなかなか出せない上品な甘味とふんわり感

上品な甘さとはいえ、おせちの中でもしっかりとした存在感を放つ1品です。

製造メーカーに聞きました!
3種類の甘味は発売当初から使っていたのですか?
この商品は約15年前に生協さんと開発しましたが、はちみつと和三盆糖はその間のリニューアルの過程で加えるようになりました。伊達巻の味わいの決め手となる甘さにもっとこだわろうという思いからです。
甘さ以外の商品の特長というと?
厚みがあって食べごたえがあり、より卵の味わいが感じられるところですね。すり身もしっかり使っていますが、魚臭さが出ないように工夫しています。
お菓子のようなふんわりとした食感も印象的です
生卵に冷凍の卵をミックスすることで生地が安定して、常に均一なふんわり感を出すことができます。スケソウダラのすり身を卵の半量ほど加えるのも食感の決め手です。
製造でもっとも手間がかかるのはどの工程ですか?
撹拌の工程でしょうか。まずはすり身や冷凍の卵を混ぜ合わせて砂糖などを加え、最後に液卵(ほぐした生卵)を投入という大まかな流れがあるのですが、食感にも影響する撹拌時間や温度調節には非常に気を使います。
あえて直火で焼くというのも大きなこだわりですね
焼成も撹拌と同じくらい重要な工程です。生地を流し込んだら焦げないように表面の気泡を取り除き、均一な美しいきつね色に仕上げるための微妙な火加減にもとても気を使います。卵の状態や、冷凍で入荷したすり身の解凍の加減も焼き色に大きく影響するんです。
焼き上げてから一旦、冷凍するのはなぜでしょう
冷凍することで生地がしっとりとジューシーになり、甘さも食感もだんだん落ち着いてくるんです。熟成させるようなイメージですね。

甘いものが苦手な方にも食べやすい上品な甘味と、ほどよいふんわり感。おせちにはもちろん、日ごろの食卓にも人気の『甘さひかえめ伊達巻』。ハーフサイズ1本(210g)に約2個分の卵を使い、スケソウダラのすり身を加えてしっとり焼き上げています。
この商品の特長のひとつは、そのネーミング通りの控えめな甘さ。砂糖、はちみつ、和三盆糖と3種類の甘味が醸し出す奥深く贅沢な味わい。ボリュームある厚めの生地で、おやつ感覚でもおいしくいただけそうです。
作り方は、すり身や冷凍の卵、調味料を加えて撹拌し、直火でじっくり焼き上げるというシンプルなもの。決して複雑ではありませんが、一つひとつの工程に、発売以来15年というロングセラーを支える数々のワザが凝縮。卵の混ぜ具合、すり身や調味料を加えるタイミング、絶妙な焼き加減、形をくずさない巻き方…。それぞれの製造ラインできめ細かい工夫が展開されていました。
今回の“ハーフ”は少人数の家庭にもうれしい食べきりサイズ。これまでの200gから210gと10g増量になったのも嬉しいところです。

生卵は割卵された状態で入荷。殻などの異物を取り除きながらほぐすために、大きな漉し器に通します。

スケソウダラのすり身は多少、解凍してざく切りに。

漉し器を通してなめらかに混ざった状態の液卵。

すり身や冷凍の卵などを加えて混ぜたら、冷水や砂糖などを投入してさらに撹拌。

最後に③の液卵を加えると生地が完成。おいしそうな卵色です!

薄く油をひいた焼成器に生地を流し込みます。

焼きムラを防ぐため、ヘラのような機械で表面に空気をあててならしながら気泡を取り除きます。

上下に直火をあて、約10分かけてこんがり焼き上げます。

焼き上がった伊達巻を、外側を下にして1枚1枚巻き込み機にのせます。

ゆっくりていねいに巻き込まれた伊達巻。機械の詳細は企業ヒミツです!

冷却後、包装して冷凍します。

コープ九州の生活情報誌クリム17年12月号より

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