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おいしいコープ探検隊

おいしいコープ探検隊(クリム18年1月号より)

宮崎のカットほうれん草 250g

取材協力/新サンフード工業株式会社(宮崎県宮崎市)、株式会社ニチレイフーズ
撮影/久保成人(St.Séek)

肉厚で甘味の強いほうれん草をボイル後、急速冷凍。
フレッシュな味わいを手軽に楽しめる、あらゆる料理の強い味方!

お味噌汁の青味にもおすすめです。

どんな料理にも使えて便利なカットほうれん草。サッと茹でておひたしに。

生産者に聞きました!
ほうれん草の栽培のどこに最も気を使いますか?
土づくりと肥料の与え方ですね。加工用ほうれん草は栽培期間が長いため、ベースとなる土にどれだけエネルギーが蓄えられているかが大切。さらに、土に多くの栄養が必要なので、生育の状態で肥料の量や与えるタイミングを見極めなければなりません。
栽培で困ることや大変なことは?
品質や収穫量が気候に大きく左右されることです。9月半ばからの種まきの時期に残暑が厳しかったり台風が来ると、種をまく時期が遅れてしまい、以降の作業が遅れてしまうんです。
ほうれん草の栽培に適した環境とは?
寒暖の差が大きいことでしょう。温度差によって旨味がぐんぐんのってくるんです。このあたりは寒暖差はもちろん、土地が広く、霧島の山々に囲まれて空気もきれいだし、水も土もいい。まさに最適な場所です。
製造メーカーに聞きました!
加工の要となる工程は?
やはりボイルですね。味も栄養も逃がさないようできるだけ短時間で加熱しています。弊社があえてスチーム加熱でなく、大量のお湯でボイルするのは、ほうれん草特有のえぐみをとるための工夫です。
農産品は異物にも細心の注意が必要ですね
土や小石、枯れ葉などの異物が混じっていないか、入荷してから加工が完了するまで、何度もチェックします。ボイルする前の洗浄には、葉を傷めずに異物を除去するバブリングという回転式の洗浄機を使っています。
バラ凍結にもこだわりが?
使いやすさを考えてのことです。ボイルして水きりしたほうれん草を重ならないよう手作業でライン上に広げて急速冷凍しますが、同時に異物もチェックします。

宮崎と鹿児島をまたぐ霧島連山の麓に広がる、広大な畑。寒風の中で青々と茂るほうれん草は私たちが普段、目にするものとは違い、その葉っぱの大きなこと! 艶があって肉厚で、葉先を少々かじってみると独特の濃い味が口の中に広がります。『宮崎のカットほうれん草』として冷凍加工されるほうれん草は、一般的に生鮮で売られているものとくらべてえぐみが比較的少なく、甘味が強い品種を選んでいます。冷凍してもその味わいが保てるよう、葉と茎が1対1になるように大きく生育させるのも特長のひとつです。
9月半ばから種をまき、収穫時期は12月〜4月。栽培日数は、生鮮用の40〜50日に対して約90日とおよそ2倍の日数が必要なのだとか。
収穫は1株1株の生育状態を確認しながらの手作業。生産者は毎日朝から収穫したほうれん草を、すぐさま製造元である新サンフードの工場へと運搬。鮮度を保ったまま、翌日までにスピーディーにボイルし、冷凍されます。
元気で味のいいほうれん草の栽培と、その味わいを損なうことのない技術が光る加工。生産者と製造元の連携が、コープのロングセラー商品を担っています。

入荷したほうれん草を、バブリングという回転式の洗浄機で洗って異物を除去します。

洗浄後のほうれん草をしっかり水切り。

約4cmの長さにカットします。

大量のお湯で、短時間でサッとボイルするのが味と栄養を逃さないコツ。

色と食感を損ねないよう、ボイル後はすぐに冷却します。

色鮮やかなカットほうれん草ができあがり!

冷凍ラインに重ならないように広げつつ、目視で異物チェック。

急速冷凍で短時間でバラ凍結。包装すれば完成です。

生産者 農事組合法人『きっとかな田』 理事・平田 勉さん

3月下旬のほうれん草畑。元気いっぱいに育っています。

とにかく葉っぱが大きくてビックリ!

コープ九州の生活情報誌クリム18年1月号より

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