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おいしいコープ探検隊

おいしいコープ探検隊(クリム18年4月号より)

大豆ドライパック (缶)140g

取材協力/トーアス株式会社 (愛知県豊川市)
撮影/久保成人(St.Séek)

大豆本来の食感やおいしさが生きたドライパック製法。
缶も開けやすくなり、そのまますぐに使えてとっても便利!

選別を終えた北海道産大豆を水洗いし、水に一晩ほど浸漬。冬や夏で時間は変わります。

缶内の空気を瞬時に抜き取り、高真空の状態で「二重巻締」によりしっかりと密封します。

おすすめの一品「ちりめん大豆」。カリカリした食感で、おやつにもおつまみにもぴったり。

大豆といえば栄養価が高くヘルシーで、家庭でも積極的に取り入れたい食品のひとつ。分かってはいても、生の状態からの調理は難しい、水煮は本来の風味や食感が弱くなるなど、大豆そのものは食卓に上る機会は少ないかもしれません。
そんなときに役立つのが「大豆ドライパック」。缶を開けたらそのまま使え、水洗いも下ごしらえも不要、しかもホクホクおいしいとあって、何ともうれしい便利な商品。じつは、1988年の発売以来、組合員さんの口コミで広まっていったロングセラーなのです。
その人気の秘密こそが、大豆本来の風味や食感、栄養を損なわないドライパック製法。「ドライ」と呼ばれるのは水煮製法と比較しているから。水を加えず、味付けもせず、缶に大豆だけを詰めて中の空気を抜き、高真空にして素材が持つ水分のみで蒸し上げています。
大豆は北海道産トヨマサリ種を100%使用。旬の秋に収穫された品質の良いものを季節や状況に応じ、1年を通じて安定した仕入れを行っています。
選別後、水洗いから一晩の浸漬、アク抜きのためのボイルなどを経て、大豆の良い香りに包まれながら、ドライパックが完成していきます。これは発売時から変わることなく守られている製法です。
一方、缶はより使いやすさを目指し、進化を遂げてきました。1994年から採用している缶切り不要のイージーオープン缶は、2015年に大幅に改善。検討を始めて実施まで、調査や検証を重ね、2年の歳月を要した努力の賜物です。
しなって本体から引きはがしにくかったフタに強度を持たせたことで、力を入れなくても開けやすさが格段にアップ。開封時に出る音も軽減され、女性や年配の組合員さんにも大変好評です。
製造を委託しているメーカーのトーアスのおすすめレシピは「ちりめん大豆」。片栗粉をまぶしてカリカリになるまで炒め、醤油、砂糖、ちりめんじゃこをよくかき混ぜたら出来上がり! 大人も子どもも喜ぶ一品に。
他にも、キムチや昆布などと和えたり、つぶしてハンバーグに入れたり、炊き込みご飯に混ぜたり、いろいろな楽しみ方ができる大豆ドライパック。賞味期限も3年と長いので、常備しておけば活躍すること間違いなしです。

自動二重釜でボイル。アクと大豆の中の空気も抜け、高真空にするために適した状態に。

ボイル後、水切りをした大豆を振動させて、皮や異物を風で吸い上げながら取り除きます。

次に手作業で選別。品質保持のため豆は温かいまま素早く、虫食い、変色などをチェック。

じょうご型の14つのホッパーを駆使して自動機が1缶分を即座に計量し、缶に充填します。

120℃以上で加圧加熱殺菌。缶の中で大豆から出る水蒸気が対流し、ふっくらと蒸し上がります。

蒸し上げ前後で色が変わるシールを缶が並ぶカゴに貼り、加熱漏れを防ぐ工夫も。

真空度、重量の測定、X線など、機械によるさまざまな検査で安全性や品質を最終確認します。

平らな裏面が上になったまま流れてきた缶を機械が12個ずつ一気に箱詰めして、製造完了。

コープ九州の生活情報誌クリム18年4月号より

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