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おいしいコープ探検隊

おいしいコープ探検隊(クリム18年6月号より)

梅酢たこ 100g

取材協力/川達水産株式会社(茨城県ひたちなか市)
撮影/久保成人(St.Séek)

丁寧な下処理と蒸し製法で、歯ごたえも良く、旨味が凝縮。
さっぱり梅酢味で多彩なメニューに

好きな大きさに切ってわかめやきゅうりと和えるだけで一品が完成。梅酢を使い、大根の浅漬けやサラダにも。

年季の入った木樽やステンレス樽が回転して、たこ同士がぶつかり合い、身が締まります。

洗浄・股切り・塩揉み・ミョウバン回しまでを終え、つやつやと弾力が出た真だこ。

口に広がる、ぷりぷりの食感と優しい梅酢の味わい。テレビCMをご覧になった方も多いと思いますが、まさに「チョー手軽 チョーうまい チョー人気」で、1987年の誕生以来、30年以上にわたり愛され続けている商品です。
川達水産の加工工場にお邪魔すると、見渡す限りのたこ、たこ、たこ。安定した品質、身質が軟らかくて梅酢たこに最も適している、モーリタニアやモロッコから届いた真だこを使用しています。作業場に並ぶ26機の回転樽で、まずは、前日から約12時間かけて解凍したたこを入れて洗浄し、海藻や砂などの異物やぬめりを取り除きます。
次の「股切り」も大事な行程のひとつ。目と目の間にある足の付け根に包丁で切り目を入れることで、足がきれいに丸まるのです。皆さん黙々と手早く作業をされています。見事な熟練のなせる技にほれぼれしてしまいます。そして、再び回転樽に入れられたたこは、約1時間の「塩揉み」と、さらに30分ほどの「ミョウバン回し」を経て、驚くほどのツヤと弾力が出てきました。なんとこれまでの工程で味の8割が決まるのだそうです。
くるんと丸まって何だかかわいくなり、かごいっぱいに入ったたこは「スチーム加熱」へ。茹でるのではなく15分ほどかけてじっくり蒸すことで、旨味をギュッと閉じ込めます。蒸し終わって氷水で一気に冷やされると、とてもおいしそうな色になりました。これは、ほぼ無添加だから出すことができる、たこ本来の色。
この後、傷や汚れなどを確認しながらカットする「下づくり」、金属探知機、手作業による計量と続き、袋詰めの際、たこと一緒に梅酢が瞬時に充填されます。特製の梅酢は当初から変わらないオリジナル配合で、リンゴ果汁もプラス。まろやかで香りも良く、酸味が苦手な人や子どもたちにも好評です。
解凍してスライスするだけで、すぐにいろいろな料理に変身してくれる梅酢たこ。残った梅酢も使えることはご存知ですか? 徹底した下処理で、くさみやにごりがなく、たこの旨味も出た調味液は、炊き込みたこ飯やちらし寿司などに大活躍。さっぱりとしたおいしさ、高タンパク、低脂肪のバランス食として、暑い季節の疲れも吹き飛ばしてくれそうです。

一つひとつ、丁寧に素早く行う股切り。足がきれいに丸まるための大事な行程です。

たこの状態によって塩揉みやミョウバン回しの時間の調整は、人の手と目で確認しながら。

樽の水を抜き、たこの取り出し。少ロットながら、ひと樽に150kg。体力も技術も要します。

たこを広げて並べ、まんべんなく約15分、じっくりスチーム加熱。旨味が凝縮されます。

氷水にダイブすると一気に冷やされ、とてもおいしそうなたこ本来の色になりました。

市販品(左)と比べたら違いは一目瞭然。無添加に近い、こだわり製法ならではの色です。

大きな足と、カットした他の部分を合わせて、ほぼ誤差のない計量はお見事。トレーに載って充填へ。

たこと梅酢を一緒に充填し、同時に袋の上下をシーリングして密封。各検査後、凍結します。

コープ九州の生活情報誌クリム18年6月号より

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