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おいしいコープ探検隊

おいしいコープ探検隊(クリム18年7月号より)

ただの炭酸水 500ml

取材協力/株式会社ふくれん(福岡県朝倉市)
撮影/久保成人(St.Séek)

地下の奥深くからくみ上げた天然水を使用した、まろやかでおいしい炭酸水。
大人気の夏限定ボトルが今年も登場!

くるくる回る「シュリンク装置」でデザインボトルのフィルムラベルをかぶせて巻いていきます。

緑に囲まれた製造元のふくれん。工場の敷地内でくみ上げた清らかな深井戸水を“ただ炭”に使っています。

持ち歩くのが楽しくなる、愛らしい動物デザインの夏限定ボトル。昨年に引き続き大ヒット中。

シュワっと爽快な飲みくち、かわいい夏限定ボトル。今年もこの季節がやってきました。福岡県朝倉市にあるふくれんが作っている「ただの炭酸水」、通称〝ただ炭〟。発売されたのはなんと、炭酸水が現在のように家庭にも浸透するずっと前の1998年。冷やしてそのまま飲むのはもちろん、お酒やジュースと割ったり、料理に使ったりと、今やたくさんの人に愛用されている人気商品です。
水に炭酸ガスを加えただけのシンプルな飲み物。だけどおいしいのは「天然水」だから。豊かな自然に囲まれた工場の敷地内で取水した甘木の深井戸水を使っています。深井戸水とは、地下の奥深くにある水を通さない岩盤層よりさらに下の深井戸からくみ上げたもの。開発当時、湧水や水道水と飲み比べて、最もクセがなく飲みやすかったため選ばれました。
無糖炭酸飲料の先がけとして、当初の200㎖缶に加え、ペットボトルの発売 などで徐々に需要を拡大しながら、変わらない製法を守ってきました。この春、 塩素やUVによる殺菌工程をなくし、ろ過を4回から5回に増やすことで、安全と安心を強化。また、3年前にキャップを改良して炭酸を抜けにくくし、昨年か ら炭酸ガスの量を増やすなど、ニーズや要望に合わせたリニューアルを行い、ま すますファンが増えています。
製造工程を見学すると、これが〝ただ〟モノではありませんでした。深井戸水はろ過による除菌後、炭酸が溶け込みやすくするため、もともと含まれている酸素などを取り除きます。炭酸ガスは液体の温度が低いほど溶解するので、10℃以下まで一気に冷やして高圧下で炭酸ガスを加え、再度ろ過と金属除去を行い充填。結露防止のため温水シャワーを浴びて常温に戻ったら、ラベルが巻かれ、数々の検査機を通過して箱詰めへ。
衛生管理が徹底された工場でいくつもの工程を経るからこそ、あのおいしさが守られているのですね。そんな〝ただ炭〟にこの夏も、やさしいタッチで動物を描いた数量限定ボトルが登場。今回は「エコロジー」をテーマにした、持ち歩くのも楽しいおしゃれなデザインです。冷蔵庫からいつでもサッと取り出して、喉を潤してくれるうれしい1本。好きな果物を浮かべてオリジナルドリンクやデザートにアレンジしてもすてきです。

工場敷地内の一番奥に建てられた、かわいい木製の小屋の中に深井戸水の取水口があります。

今年の春から導入された新ろ過装置。5μから0.2μの5段階でしっかりと除菌処理を行います。

脱気器(デアレーター)で水の中に含まれた酸素などを除去し、炭酸を溶け込みやすくします。

何だかユニークな形の冷却装置。下から上に行くにしたがって水を急速に冷やしていきます。

10℃以下になった水に高圧で炭酸ガスを加える、カーボネーション(炭酸ガス圧入溶解)。

1分に400本以上のスピードで炭酸水が瞬時に充填され、キャップが巻き締められます。

結露防止のため温水シャワーで常温になったボトルが出てくると、どんどん進んでラベル巻きへ。

シュワシュワ爽快な“ただ炭”。そのままでも、レモンやミントを入れるとより夏らしく楽しめます。

コープ九州の生活情報誌クリム18年7月号より

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