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おいしいコープ探検隊

おいしいコープ探検隊(クリム18年10月号より)

料理用 白だし 1L

取材協力/フンドーキン醬油株式会社(大分県臼杵市)
撮影/久保成人(St.Séek)

もろみづくりからだし取りまで、老舗こだわりの製法で旨味を凝縮。
ジャンルを選ばず、これ1本で料理上手

本格的な揚げだし豆腐のつゆも簡単。和食はもちろん、どんな料理にもすぐに使えて便利。

素材本来の色と味を生かして、おいしさを引き出す白だし。濃縮率も高くて経済的です。

良質な枯かつお節(右)と枯さば節をたっぷり使用。芳醇でまろやかな味わいに。

玉子焼きや煮物がもっと上手になりたい、手軽に作れておいしい料理のレパートリーを増やしたい。そんなとき、何を使ったらいいのでしょう? 正解はこれ、白だし。和食用のイメージが強いですが、中華や洋食などの隠し味にも幅広く活用できる、すごい万能調味料です。
発売されたのは24年前。大分県臼杵市で創業150年以上の歴史を誇るフンドーキン醬油が、組合員・コープ九州と共同開発した商品で、変わらない味と品質を守り続けています。つまり、老舗のこだわりが随所に詰まった「お醤油屋さんの白だし」なのです。
本醸造特級うすくち醤油をベースにかつお、さば、昆布の旨味をきかせたコープの白だし。このうすくち醤油はもちろん、その元である、いわば醤油づくりの肝となる「もろみ」も自社製造しているのが大きな特徴のひとつです。まず、大豆を蒸して小麦は炒って砕き、種麹菌をふりかけ、温度と湿度を管理しながら丸2日間かけて麹をつくります。その後、発酵タンクに移され、色の濃化を抑え、ゆっくりともろみが熟成されていきます。最新のスーパーステンレス製や特注の木樽(こいくち醤油に使用)など、工場の敷地内に並ぶ80基もの発酵タンクは圧巻。
そして、もうひとつの重要なポイントが「枯かつお節」「枯さば節」でだしを取っていること。何度もカビ付けを行って熟成し旨味が凝縮された、まろやかな味わいの枯れ節は当然、品質も価格もワンランク上。しかも、コクとおいしさを引き出すため厚めに削っているので、そのままご飯にのせて食べたくなるほどです。そんなぜいたくな材料で、一番だしのみを使っているからこそ、濃厚で芳醇な香りの白だしができあがります。
ちなみに、醤油かすは牧場で牛の飼料に、だしを取ったあとのかつお節、さば節は魚のエサになるのだそう。ここにも、資源を無駄にしない循環型社会の仕組みがしっかりと根付いているのですね。
手軽で便利に使える白だしですが、これだけ手間ひまがかけられていることを知り、ますます愛用したくなりました。これまでの鍋やうどんなどに加え、鶏肉に漬け込んで本格唐揚げ、炒飯やペペロンチーノの味付け、ごま油とあわせて中華風調味料にと、いろんなレシピに挑戦してみませんか。

白だしはこんなふうにしてできています!

自然に囲まれた工場の中で大豆を蒸す湯気が上がり、周辺には良い香りが漂っています。

醤油をつくる原料となる大豆と小麦に種麹菌を混ぜ、約45時間かけて麹をつくり、塩水と一緒に樽へ。

もろみの熟成が進むスーパーステンレス製の発酵タンクと木樽。「世界一木樽」はギネス世界記録に認定。

ナイロン・ポリエステル製の布にもろみを入れて何と400~450段に重ね、圧力で醤油が搾られていきます。

お湯の中に大きなカゴで枯かつお節と枯さば節を投入。じっくりと抽出します。

ろ過機で不純物を取り除いたら、昆布エキスや酒、塩、砂糖などの調味料を合わせて加熱殺菌。

塩分やアルコール成分、pH値などさまざまな分析を行います。規格に合格してから充填に進みます。

洗浄したボトルに充填し、ラベルが貼られて検品を経ると、おなじみの白だしの完成です。

コープ九州の生活情報誌クリム18年10月号より

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