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おいしいコープ探検隊

おいしいコープ探検隊(クリム20年1月号より)

ふかひれスープ(濃縮タイプ)

取材協力/理研ビタミン株式会社 株式会社アーデン(長野県小諸市)
撮影/中西ゆき乃(moonlit)

高級食材なのにリーズナブル。
お湯を加えるだけの手軽さで味、食感も満足できる本格中華に

冷凍のふかひれを水中で解凍し、人の手でほぐします。検査に合格したきれいなふかひれ。

根強いファンが多いため、レシピの変更をせずに味を守っています。「原料費が高い」というほど、良質な材料をふんだんに使用。

同じ中華なので、チャーハンとの相性はぴったり。高級食材のあんかけで、リッチな気分に。

鶏ガラだしの濃い風味、ふかひれのプリッとした食感、食欲をそそる香味野菜の香り。30年以上にわたり、コープのロングセラーである理研ビタミンの「ふかひれスープ」は、簡単な調理で本格的な味わいが楽しめる中華スープ。手頃な価格も合わさり、根強い人気です。
業務用として販売していたふかひれスープを、家庭の食卓でも味わってもらえるようにと改良を重ねて開発。ベースとなるチキンスープは味の広がりを求めて鶏ガラを使用。油はチキンとポークのガラオイルに大豆油を併用し、鶏肉、たけのこ、香味野菜などを加えることで、風味豊かなスープに仕上げています。素材の食感や風味を生かすため、フリーズドライではなくレトルトを選択。レトルト食品の製造に定評のある老舗、アーデンに製造を依頼しています。
材料のふかひれは、主に日本産とインドネシア産のヨシキリザメやアオザメなどのヒレを使用。素材メーカーとタッグを組み、品質は良いけれど形が不ぞろいなもの、小ぶりなものなどを仕入れることで、コストダウンを図りました。ヒレは皮と骨、余分な肉を取り除き、旨味を凝縮させるため乾燥させた後、時間をかけて水戻しします。食材のおいしさを保つよう丁寧に作業しています。
アーデンの工場に材料が届いたら、冷凍している素材は解凍し、異物混入や傷みがないかを検査。カット、調理、袋への充填、レトルト、箱詰めへと移ります。工場で目に留まったのが、作業をするスタッフの多さ。ふかひれを水中で解凍させてほぐす、食材のカット後のチェック、釜で食材を炊く、レトルト後のパッケージチェック、箱詰めなどは人の役割。人の場合、作業者の目で異物や不良品を確認できるなど、自動化にはない強みがあります。さらに、食材を切る前、調理後、レトルト後にも金属検査機や目視検査を入れるなど、異物混入を防ぐ取り組みも充実していて安心です。
このふかひれスープは、スープとして味わうだけでなく、主食にもおかずにもなるのが持ち味です。濃い目のスープにご飯を加えて雑炊、麺を合わせてうどんやラーメンに。豆腐を入れたり、炊いた大根に餡としてのせたりするとおかずにもなります。いずれも、寒い季節にお薦めのメニューばかりです。

「ふかひれスープ」はこんなふうにしてできています!

なだらかな稜線が美しい浅間山を背負う、アーデンの工場。空気のおいしい恵まれた環境です。

切った食材を大きな釜で攪拌(かくはん)しながら炊いていきます。まず、油を熱します。

にんにく、生姜を投入すると、おいしい香りが漂います。さらに鶏肉を加えて火を通します。

たけのこ、ふかひれを入れ、熱しすぎないように、温度センサーで確認しながら煮ていきます。

パウチにスープを充填し、封を閉じるのは機械の仕事。1分間で1台につき約60個を製造。

X線を通し、ガラスや針金、プラスチックなどの異物がないか、一つ一つのパウチを確認。

蒸気で殺菌し、水を貯めて循環させ冷却する、レトルト殺菌装置。1時間ほどで完成。

レトルト後、脱水ローラーで水滴を取った後、人の目でパッケージの不良を弾きます。

コープ九州の生活情報誌クリム20年1月号より

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