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おいしいコープ探検隊

おいしいコープ探検隊(クリム20年6月号より)

梅酢たこ100g

取材協力/川達(かわたつ)水産(茨城県ひたちなか市)
撮影/久保成人(St.Séek)

丁寧な下処理と蒸すことでプリプリの食感と梅酢の爽やかささまざまな旨味が感じられる逸品に

茨城県ひたちなか市にある川達水産の加工工場。タコやイカなどの加工をしています。案内してくれたのは代表取締役の齋藤浩一さん。(代表取締役の齋藤浩一さん)

酸味が強くなく、マイルドな味わいの酢だこがあってもいいのではと、神奈川生協さんと一緒に1987年に開発しました。リンゴ果汁が隠し味です。

足のつけ根に切れ目を入れる〝股切り〟。丁寧に素早く処理し、熟練の技が光ります。

回転樽の中からタコを引き上げ、人間の目で状態をチェックしてから、塩もみやミョウバン回しの時間を調整しています。

下処理が完成したら樽の水を抜き、タコを取り出します。一つの樽にタコを150㎏まで入れられます。

タコを重ならないように並べます。約15分間、スチーム加熱で蒸し、旨味と食感を良くします。

蒸した直後、氷水に入れて一気に冷やします。タコの身が引き締まります。

大きな足と他の部分を合わせて計測。慣れたスタッフは、指定の重量と誤差がほぼありません。

手軽でおいしい酢の物もいいですが、お薦めは「炊き込みご飯」。タコはふっくら、梅酢の調味液で味に深みも出ています。

梅酢の爽やかさとリンゴ果汁のまろやかさ、プリプリのタコの食感が絶妙な「梅酢たこ」は、まさに今の時季にぴったりな商品。冷凍庫に常備しておけば、解凍してスライスし、他の食材と合わせるだけで一品完成するという、時短調理にも欠かせない食材です。
おいしさの理由は丁寧な加工にあります。いざ、製造する川達水産の加工工場へ。原料のタコは、身が軟らかく、品質の安定しているマダコを使用。モーリタニアやモロッコから届いたタコを約12時間かけて解凍し、回転樽に入れて海藻や砂などの異物、ぬめりを取り除き洗浄します。足がきれいに丸まるよう、足のつけ根に包丁で切れ目を入れ、回転樽に再度投入。約1時間の〝塩もみ〟と、約30分の〝ミョウバン回し〟の工程へ。ここまでの作業で味の8割が決まるそうです。その後、茹でずに蒸すことで、旨味を閉じ込めるとともに、プリプリの食感を実現させています。
特製の梅酢は開発に2年もかかり、発売当初から変わらない配合で根強い人気。多彩な料理に活用できます。

コープ九州の生活情報誌クリム20年6月号より

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